カッコの使い分け、なんとなくで済ませていませんか?──日本語の括弧の意味と誤解

学び

「」や『』、()、【】──日本語にはたくさんの「カッコ」がありますよね。
なんとなく使い分けているけれど、実はそれぞれにちゃんとした意味や役割がありました。
今回は、私自身の思い込みや誤解を振り返りながら、括弧の種類と使い分けについて整理してみたいと思います。

私自身、ずっと「」と『』を見た目のバランスだけで使い分けてきました。
たとえば、文章の中にカッコが重なるとき、

『△△△「▲▲▲」△△△』

のような形になる方が、見た目的にしっくりくると感じていたんです。

いわば、【大きいカッコの中に小さいカッコを入れる】という直感的な感覚で、意味やルールはあまり考えていませんでした。

でも最近、引用の表記を調べる機会があって、

「▲▲▲『△△△』▲▲▲」

のように、『』が内側にくることもあるのを知り、目からウロコでした。

そこから、いかに自分が見た目だけで判断していたか、痛感したんです。

カッコの種類と主な使い方

ここで、よく使う括弧の種類と主な用途をざっと整理しておきます。

カッコ名称主な用途
「 」鉤括弧(かぎかっこ)会話、主引用、強調など
『 』二重鉤括弧(にじゅうかぎかっこ)書名、引用中の引用など
( )丸括弧補足、注釈など
[ ]角括弧学術的注釈、引用の補足、校正など
【 】隅付き括弧見出し、ラベル的な使い方
〈 〉 / 《 》山括弧 / 二重山括弧書名や作品名など(縦書きでよく使われる)
〔 〕波括弧数学や規則文書などで補足的に使う
{ }中括弧プログラムや論理構造など、数式系でよく登場
“ ” / ‘ ’ダブルクォーテーション / シングルクォーテーション主に英語用(日本語には基本的に使わない)

引用での使い分け:内と外

引用が入れ子になる場合、一般的には

「主な引用の文章『その中の引用』」

のように、**外側に「」、内側に『』**を使います。

逆に、書籍名や新聞名が先にあって、

『日本経済新聞「生成AIの未来」』

のようなケースでは、『』が外側にきて、「」が内側になります。

つまり、文脈によって入れ子の構造は入れ替わるのです。

私の誤解

私自身は、文の中にカッコが重なると、なんとなく

『大きなカッコ「小さなカッコ」大きなカッコ』

のように、【見た目のサイズ感】で組み合わせていたところがありました。

でも、それはあくまで視覚的な誤解であって、実際の使い方は意味や構造に基づいて変わるもの。

たとえば、会話の中で誰かの発言を引用する場合は、

「先日の『生成AIの未来』という記事、読んだ?」

のように「」が外で、『』が内、という構造になります。

まとめ

カッコの使い分けは、ルールがあるようで、文脈によって柔軟に変わる面もあります。
大切なのは、「なんとなく見た目」ではなく、

  • 何を囲っているのか(発言?引用?作品名?)
  • どの情報が主で、どれが補足なのか

といった意味の構造に目を向けることだと学びました。

以上、日本語でよく使うさまざまなカッコの種類と、それぞれの意味・使い分けについてまとめてみました。

自分自身の備忘録として、そして「知らなかった!」という誰かの参考になればうれしいです。

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